Konolog

走ることが大好き。トライアスロンを始めて19年、ウルトラマラソン歴は13年です。いろいろなことにチャレンジしたくて、ニュージーランドへやってきました。大自然に囲まれたここでのアスリートな日々を綴っていきます。

【Northburn 100 レースレポート(2025)】限界へ再び──4度目の挑戦で見えた景色〜その4〜

🏅Northburn100完走の翌朝 ― 静かに心に広がる実感

過酷な一夜が明け、レース翌朝の会場は驚くほどの快晴。まるで昨日の嵐が嘘だったかのような、澄みきった青空が広がっていました。

体はあちこちがこわばっているけれど、やり切った達成感で心は満たされていました。長丁場のレースを終えると、私はいつも早朝に目が覚めてしまいます。今回も例外ではなく、朝早く目が覚めたので、Cromwellの川沿いを散歩して身体をほぐしました。山々に囲まれたCromwellの朝はひっそりとしていて、川の水面に映る朝焼けがとても美しく、静けさの中に余韻が広がっていました。

プライズギビングは朝9時から。会場に着くと、すでに多くのランナーたちが集まっていました。例年通り、地元の新鮮なフルーツやチーズ、ハム、サラダ、手づくりのスコーンやクロワッサンが並び、みんなで和やかに朝食を楽しみます。レース中はなかなか会話する余裕がないので、こうした場はとても貴重です。みんなの表情には疲れとともに誇らしさや優しさがにじみ、自然と笑顔がこぼれる一体感がありました。

表彰式はアットホームな雰囲気の中で行われ、トップ選手だけでなく、一人ひとり、すべての完走者の努力が称えられました。「一番体重の重いランナー賞(その場で我こそは!と思う人が体重計で体重を測っていきます笑)」や「最多完走記録保持者」など、ユニークな表彰もあり、笑い声と拍手が会場に包まれていました。順位だけでは測れない、“それぞれのチャレンジ”が讃えられる場面に、心が温まりました☺️

レースオーガナイザーのTerryさんが「今回が今までで一番ウェットなNorthburnだった」と話すと、あちこちから笑いやうなずきが。嵐の風、ずぶ濡れのTシャツ、泥だらけの足元…。誰もがレース中の自分自身との戦いを思い出し、「よくやり切ったなー」と感じていたのだと思います。

最後は完走者全員でバックルを手に集合写真。バックルはずっしりと重く、その小さなメダルに込められた意味を、誰もが深く理解いるようでした。言葉は少なくても、目が合えば自然と微笑みが生まれ、ハグや握手が交わされる──そんな温かな空間でした。

Loop3の後半を一緒に走ったAndrewと。

今回も、忘れられない、心に残るプライズギビングとなりました☺️

Northburn100の道のりは、単なる距離や高低差では語れない、もっと深いものが詰まっています。自分と向き合い、他者の強さや優しさに触れ、ただ一歩ずつ進み続ける。今回も、そんな時間が、静かに胸に刻まれました。

挑戦することを恐れず、一歩ずつ、前へ。

Taraweraのこともあり、「走り切れた」こと以上に、「自分と向き合えた」ことが今は何よりも嬉しいです。

この特別なレースの素晴らしさが、少しでも多くの方に届きますように。
そしていつか、日本のランナーの皆さんにも、この壮大なレースを自分の足で感じてほしいと願っています。

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【Northburn 100 レースレポート(2025)】限界へ再び──4度目の挑戦で見えた景色〜その3〜

Northburn100 Loop 3|夜のサバイバル50km

 

深夜のスタート:雨と風の中へ

Loop 3は深夜にスタートしました。レストを取り、リスタートする頃には、雨がパラパラと降り始め、風もすでに強く吹き付けていました。ヘッドライトの灯りだけを頼りに暗闇を進み続ける。「あと50kmだけ。でもその50kmが長いんだよなぁ。」と思いながら、「でも、ここまで来たらしっかり最後まで走り切りたい!」という思いが足を動かしていました。Loop 3の距離は短いですが、50kmで累積3500mくらい登るので、他のLoopよりもずっとタフです。

Loop 3は真夜中のスタート。
天気のよい日は、山頂で美しいミルキーウェイとオーロラを見ることができる。

激坂との戦い:這うような登り!

Loop 2の最後に走ったグラベルロード3kmを引き返すと、マーシャルから左側の激坂へ誘導されます。これが信じられないほどの急斜面!足を一歩出すたびにズルズルと滑りました。ポールに貼られた反射テープだけを頼りに、暗闇を這うようにして登り続けること1時間。たった4kmほどだけれど、とても長く感じられました。頂上に着いたかと思う間もなく、今度は凍えるような風と共に急な下りが始まります。滑らないように必死に踏ん張りましたが、太ももがだいぶ強張っているのを感じました。

迷子になりかけたMt Horn

やっとのことで、Mt Horn手前のチェックポイントに到着。Loop 2でも会ったマーシャルが強風の中、手を振ってくれて、少しホッとしました。

ここから山頂まではLoop 2と同じ道、のはずが、夜道ではすべてが違って見える…!うっかり目印のリフレクションを見失ってしまい、1kmくらいコースを外れてしまいました…。少し焦ったけれど、「何か違う」と気づいた瞬間にとにかく来た道を戻ることに。幸運にも、後ろから来たランナーのヘッドライトに救われ、なんとかコースに復帰することができました。

疲労に眠気、暗闇で方向感覚も鈍ってくるけれど、「落ち着いて、リフレクションを見失わなければ大丈夫。」と自分に言い聞かせました。

凍える尾根を進みTWへ

Mt Hornを越えてマーシャルのチェックを済ませると、再び登りが始まりました。とても緩やかな登りなので、日中なら楽しく走れると思うけれど、真夜中の強風が吹き荒れる尾根は、ただただ寒さとの戦い。TWまではたっ4,5kmだったけれど、一歩一歩前に進むので精一杯でした。雨が落ち着いていたのは本当に助かった…。

晴れた日中なら、とても走りやすいトレイル
Photo: Northburn100

TWの温かいスープ

ようやくTWに到着。Loop3をスタートしてから距離的には大して進んでいないのに、ずいぶん時間をかけてしまった。深夜の山頂で気温も零度近く。体が冷え切っていたので、温かいスープを2杯いただき、マーシャルの「You're doing great!」という声にたくさん元気をもらいました。

再び道に迷ったかもしれないという不安…

TWを後にし、インディケーションの少ない下りでまたしても迷いかけました😅TWで「ここから900mくらい下ったら周回に入るよ!マーシャルもいるから大丈夫!」と言われたので安心して下っていたのだけれど、いくら走っても誰もいない。「この道で本当に合っているのかなぁ。まさか周回に入るポイントを見落とした…?」と不安になり、間違えた道を走るよりはよいと思い、1kmくらい引き返して登りました。

丁度、他のランナーが下ってくるのが見え、「わからないけど、多分こっちで合っていると思うよー。」と言われたので、再び下ることに。

さらなる迷いと救いの地図!

さらに数キロ下ったところでも、まだインディケーションは見当たりませんでした。「こんなに長く下るんだっけ?」とどんどん不安になり始めました。周回コースに入ると再びLeaning Rockまで登ることは知っていたので、下りすぎたことに対する心配が膨らみました。

一緒にいたランナーも不安になり、来た道を行ったり来たりしていたところ、運よく紙の地図を持っているランナーに会うことができました(私もスマホを持っていましたが、大会推奨のトラッキングアプリが作動せず…。やはり紙ベースでコースマップを携帯しておくべきだと痛感しました)。

地図を見せてもらい、今のルートが正解だとわかりホッとしました。ここで初めて、「900mくらい下ったら」というのが距離ではなく標高のことだったのだと理解しました😂とはいえ、周回に入る分岐点には何もインディケーションがなく(むしろ、侵入禁止を思わせるテープだけ!)、マーシャルも誰もいませんでした笑 初めてNorthburnを走った時も、この辺りで道を行ったり来たりしたなぁとぼんやり思い出しました😅

マーシャルチェックで周回コースへ

分岐点と思われるポイントで進む方向がわからず迷いましたが、遠くに赤いライトが見えたので、「もしかしたら、マーシャルがいるのかも?」と、一か八かで進むことに。強風の中、テントの中に退避していたマーシャルから口頭でナンバーチェックを受け、ようやく安心することができました。「TWからここまでで、だいぶタイムロスをしたなー」と思ったけれど、全く別の道を進んでいたわけではなかったので、とりあえずよかったです。

再び長い長い登り…

そこから周回コースに入り、再び長い登りが続きました。疲労もピークに達していましたが、一歩ずつただただ登り続けました。10km弱の登りで2時間くらいかかったと思うけれど、何とかTWに再び到着することができました。マーシャル・ボランティアの方たちに温かく迎えてもらい、スープを飲みながらおしゃべりして気持ちを落ち着かせました。

Leaning Rockへ

レストを取った後は、最高地点、Leaning Rockへ。片道4km程度でしたが、真夜中のトレイルは凍えるような寒さと強風でとても厳しかったです。Leaning Rockのマーシャルも寒さのためテントに籠って出てこない様子。笑 私も特に補給するものはなかったので、ナンバーを口頭で伝えるだけにして、すぐに折り返しました。

ここは数少ない往復ルートなので、ランナーとすれ違う貴重なチャンス。ほとんどのランナーは無言か、簡単に一言二言励まし合うだけだったけれど、それでも言葉を交わすことで、眠気と寒さでぼんやりしていた意識が一気に研ぎ澄まされる気がしました。

Leaning Rockまでの道は何も遮るものがないのでとにかく寒い!
Photo: Northburn100

再び稜線を戻りMt Hornへ

TWへ戻り、再び強風の中、Mt Hornのエイドステーションへ向かう稜線に出ました。ひとりの男性ランナーに追いつかれ、並走しながら会話をしました。ニュージーランドウルトラマラソンのコミュニティは狭いので、彼とはよく大会で顔を合わせます。彼は私が前回のTaraweraを完走できなかったことを知っており、「Finish is the only thing that matters. Time doesn’t mean anything now.」と励ましてくれました。おそらく、抜きつ抜かれつ、彼と一緒に走った時間は、今回のNorthburnの中で一番リラックスできたひとときだったかもしれません。

共に走るランナーがいる良さ。真夜中は特に!

最後のお楽しみ“Bicycle Wheel”

最後に現れたのが、“Bicycle Wheel”と呼ばれる分岐の多い登りでした。Loop 2のチェックポイントで、「Loop 3の最後のお楽しみ」と言われたところです。これを越えればゴールだけだとわかってはいましたが、さすがにもう登りはお腹いっぱいという気持ちでした。笑

ピークまでは約5km、標高でいうと200m程度のはずでしたが、気力と体力が限界を超えると、まるで壁のように感じました。雨も強くなってきましたが、同じく疲労困憊の男性ランナーと共に、励まし合いながらひたすら登り続けました。「もうすぐピークが来るはず。でもまだ来ない!」と二人で言い合いながら。笑

雨が降っていなければ、見晴らしの良いアップダウン

フィニッシュへ

登り切ったあとは、4kmの下り。雨が本降りとなり、足元はツルツルと滑ったけれど、必死に踏ん張りながら走りました。そして、ようやく見えたグラベルロード。ここまで来れば、残り3kmだけ!「もうすぐ、もうすぐゴールだー!」と自分を鼓舞しました。

最後の3kmは、スピードは全然出なかったけれど、とにかく走ったー。 下りで先へ行ってしまった男性ランナーに、ゴール手前で10mほどの差、というところまで追いつきました。フィニッシュラインで彼が待っていてくれ、ほぼ一緒にゴール☺️安堵と達成感で笑い合い、お互いの達成を讃え合ったのが忘れられない瞬間でした。気づけば、女子トップでのフィニッシュ。ただそれよりも、今回は怪我なく最後まで走り切れたのが本当によかったなと思います。

Northburn100を終えて

今年のNorthburn100は、眠気、雨風と寒さ、迷い、激坂、孤独――すべてが詰まった過酷な100マイルでした。 それでも、ゴールした今、心から思うのは「諦めずに走ってよかったーー」という充実した気持ちでした。

 

最後は、後日談。レース翌日のプライズギビング編です!

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【Northburn 100 レースレポート(2025)】限界へ再び──4度目の挑戦で見えた景色〜その2〜

Northburn100 Loop 2|やっと登り切ったー!…と思っても、まだ終わらない壁

長い登りの始まり。終わりが見えないって、こういうこと

約60kmで累積4000mほど登るLoop2は、いきなり10km以上にわたる長い登りからスタートします。傾斜はそこまで急ではないけれど、なだらかな下りを挟んで続く“終わりの見えない登り”は、じわじわと心と脚に効いてくるセクションです。

例年は直射日光と暑さとの闘いになるのですが、今年は曇り空で風も穏やか。汗の量も少なくて、この点はとてもラッキーでした。それでも油断は禁物です。エネルギーが切れるとペースがガクッと落ちるので、ジェル、ドリンク、塩分の補給を“少しずつ、こまめに”が大事。この登りでも、それを改めて実感しました。

もう一つ助けられたのが、同じペースで登る数人のランナーの存在。ほとんど会話はなかったけれど、一定の距離感で黙々と進む姿勢が、自分のリズムを保つ大きな助けになりました。

Leaning Rockへ。静かな時間の中で交わす「Good job!」

長い登りの末、ようやくピークにある"Leaning Rock"エイドステーションに到着。ナンバーチェックを済ませて数キロを引き返すと、すれ違うランナーたちと「Good job!」「Looking strong!」と声をかけ合います。孤独な時間の多いレースの中で、こうした小さな交流は本当に心を温めてくれる瞬間です。

そして、“ウォーターレース”セクションへ進む分岐に差し掛かると、毎年同じ場所で応援してくれているマーシャルがハイタッチで出迎えてくれました。こういうサポートの積み重ねが、Northburnの“アットホームな空気”を作っているんだなーと実感します。

 

遠くに見えるのが、"Leaning Rock"

ウォーターレースへ。ぬかるみと急坂の“ほぼ歩き区間

100マイルの選手だけが進む“ウォーターレース”セクション。ここは小川沿いの急な下りや、泥だらけの登りが交互に現れる、かなりテクニカルなパート。正直、ほとんど歩きでした。

雨もポツポツと降り始め、「この先、どうか本降りになりませんように…!」と空を見上げながら、慎重に一歩ずつ。道幅も狭く、ここは体力よりも、集中力と冷静さが問われる場所だと思います。

この区間を終えると、100kmの選手のコースに合流し、TWエイドステーションへ。ここはLoop中で唯一ドロップバッグが使えるエイドステーションです。私は何も預けていなかったので、代わりに温かいスープをいただき、しっかり体を温めて再スタートしました。

Mt Hornの登りへ。気が緩んだ頃にくる第2の山場

「最高地点も越えたし、ウォーターレースも終わったし…」そんな気の緩みが出始めたタイミングで、再び登りが始まります。目指すはMt Hornの山頂。

この辺りで日も落ち、風も強くなってきて、体の疲れもじわじわと出てきました。それでも、「この登りがある」と事前に分かっているのといないのとでは、気の持ちようが違う。今回は案外落ち着いて臨むことができました。先が見えているということは、それだけで力になるのだなー。

ここでも、毎年同じ場所で応援してくれているマーシャルに声をかけられ、気持ちを後押ししてもらえました☺️

闇の中を、静かに。心を落ち着かせるラスト10数キロ

山頂を越えて次のチェックポイントに到着すると、冷たい雨と風の中でもマーシャルたちが笑顔で迎えてくれました。そこから7kmほど下り、次のポイントへ。

この頃には暗くなり、ヘッドライトを装備します。ここのチェックでは、毎年言われる「坂を登ったら、必ず左に曲がってね!」というアドバイス。右に曲がるとLoop3のラスト登りに行ってしまうので注意です!

緩やかなアップダウンが続く約9kmを進むと、Loop2の最後のチェックポイントです。そこからスタート・フィニッシュポイントのテントまではたったの3km。ほぼ平坦なグラベルの道なので気持ちと共にペースも上ります。

また、暗闇の中、他のランナーとリズムを合わせながら進んだこの時間は、静かで穏やかで、少し神聖な気持ちにもなれました。闇の中で誰かが一緒に走っているだけで、安心してランニングに集中することができます。

Loop2完了。110kmを越えて、いよいよ本番へ

約9時間かけてLoop2を完了。キャンプのテントに戻ると、ボランティアの皆さんがスープやマッシュポテトを差し出してくれ、「怪我ない?寒くない?必要なものある?」と本当に細やかに気遣ってくれました。こういう心遣いが、何よりのエネルギー源です☺️

山頂の天候をマーシャルに確認し、寒さに備えてレインジャケットを羽織り...。念のため、お腹にはホッカイロも貼りました。笑 山頂はそこまで寒くありませんように…!と願いながら!

時刻は深夜になる頃。身体の疲労は確かにあるけれど、不思議と心は落ち着いていました。「110kmが終わったー!でもここからが、100マイルの本番。」そう自分に言い聞かせ、最終ループに向けて心を切り替えました。

Loop3のレポートに続きます😃

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【Northburn 100 レースレポート(2025)】限界へ再び──4度目の挑戦で見えた景色〜その1〜

こんにちは。遅くなりましたが、先月行われたNorthburn100のレースレポートをまとめました!

2021年に100マイルを初めて完走して以来、Northburnは私にとって特別なレースとなっています。2022年は100マイルにエントリーしていたものの、コロナの影響で距離が50kmに短縮。2024年には100kmにチャレンジし、そして今年、4回目の挑戦として再び100マイルを選びました。

実はこの1ヶ月前、Tarawera Ultra 100マイルに出場しましたが、残念ながら120km地点のオカタニアでDNFとなってしまいました。体調やタイミングなど、さまざまな要因が重なった結果だったけれど、正直なところ、レース後はかなり落ち込んでいました。

しかし、その失敗があったからこそ、「レースをしっかり走り切りたい」「もう一度限界まで挑戦したい」という気持ちが強くなったのも事実。Northburnのタフなコースは、まさにそんな私の思いをぶつけるのにぴったりの場所でした。

ここでは、そんな4度目の挑戦で見えた景色をお伝えしたいと思います。

なお、Northburnの開催地やコース詳細については、こちらの記事をご覧ください☺️

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Northburn100 Loop1|朝焼けとともに走る、長い一日の始まり

Northburn100は、3つのループで構成された100マイルレースです。まず初めは、50kmで累積2500mくらい登るループ。

レースの始まり

これまでのNorthburnでは、最初のループを速く走りすぎて後半の急坂でペースダウンしてしまうことが多かったため、今回は序盤から飛ばさず、むしろ“ウォーミングアップ”のつもりでLoop 1に入るよう心がけました。このコースはループが進むごとに厳しくなっていくため、最初に力を使いすぎると後半が本当に辛くなってしまいます。

スタートの朝6時はまだ暗い。

スタートが近づくにつれ、緊張感が高まる。

最初の5kmとアップダウン

スタートは、50kmや100kmの選手たちと一緒でした。彼らは最初から良いペースで入っていきましたが、私は無理についていかず、自分のリズムを大切にしました。

最初の5kmはグラベルで、緩やかなアップダウンが続く中、身体を起こしながら呼吸を整えていきます。そこからは徐々に登り基調へ。トレイルは広めで、抜きつ抜かれつしながらマイペースで進みました。何人かのランナーとグループになって走れたのはとてもよい経験でした。

「レースは長丁場。今はまだ序盤」と自分に言い聞かせながら、淡々と進む。

美しい朝焼けと登り

毎回、15km地点のチェックポイントに着くころには、東の空が赤く染まり、山のシルエットが浮かび上がってきます。私はこの景色がNorthburnの中でも特に好きで、今回も走っているのにどこか心が静かになる、そんな時間を味わうことができました。

マジックアワー。山のシルエットがとても美しい。

Prickly Spaniardsとの戦い

その後もずっと登りが続きます。25km地点のピークまでは、走れるトレイルもあれば、ポールを使って登るような急斜面もあり、なかなかワイルドなセクションでした。コケがふかふかで滑りやすい場所や、冷たい小川を渡る場面では、跳ねるように走るのがとても楽しいです。ただ、この辺り特有の“Prickly Spaniards”と呼ばれるSpeargrassは、本当にシャープで、まるでナイフのよう。毎回気をつけてはいるのですが、今回も手足が血だらけになってしまいました笑 

手前に見えるシャープな葉の植物が"Prickly Spaniards"

下りの爽快さ

ピークからの下りは気持ちよくクルージングできました。コケむしたトレイルを走り抜けると、今度は乾いたダストトレイルを15kmほど下っていきます。ポールなしでも走れる区間なので、重力に任せてリラックスしながら走ることができました(ただ、ここで飛ばしすぎると後半がきつくなることがわかっていたので、かなり抑えめに走りました)。

最後のアップダウンとゴール

40km地点のチェックポイントで水を補給し、最後のアップダウン区間へ。地味に効いてくる登りでしたが、最初にペースを抑えていた分、今回はしっかりと踏ん張ることができたと思います。

最後は、スタート直後に通ったグラベルロードを逆走する形になります。葡萄畑が見えてきたら、Loop1もいよいよ終わり。キャンプサイトでは温かい拍手で迎えられ、すぐにドロップバッグからジェルを補給しました。ボランティアの方がボトルに水を入れてくださっている間に、軽くストレッチをして、そのままLoop 2へ向かいました。

葡萄畑が見えてきたら、Loop1もう終わり!

レストをとり、次のループへ

エイドでのレストも含めて、タイムは6時間40分ほど。昨年よりも20分くらい遅れてたけれど、「今日は身体の感覚を優先していこう」と決めていたので、焦りはありませんでした。むしろ、ここからが本当のNorthburnの始まりであり、次のループも楽しみながら挑んでいこうという気持ちでいました。

次は、Loop2のレポートです。続きはこちら👇🙂

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Happy Easter! – 季節の変わり目に感じること

オークランドは、イースターの週末も暖かく、むしろ少し蒸し暑いくらいの陽気。かと思えば、突然、嵐のような雨風が吹き荒れ、季節の変わり目を感じさせます。

今日も一日中、空模様はコロコロと変わり、まるで春夏秋冬がせめぎ合っているようでした。朝のロングランでも、予期できないスコールでびしょ濡れになってしまった。笑 でも、走っている間は天気なんて気にならないものですね。ただ自分のペースで、呼吸と足音に集中する時間が心地よくて私は好きです。

夕方には晴れ間がのぞき、ビーチまで足を延ばしてみました。ロングベイビーチはやっぱり美しい。潮の香りと波の音に癒されました。

今年のイースターは、Anzac Dayとも近く、今週末、来週末は連休です。数少ないパブリックホリデーが4月にぎゅっと詰まっている感じ。忙しさの合間に、ほっと一息つける貴重な週末になっています。

のんびり過ごす休日。何もしないことを楽しむこと。そんな時間が、心と体をそっと整えてくれる気がします。

Happy Easter!みなさんにも、穏やかで優しい時間が流れますように☺️

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【Northburn 100】ニュージーランドで最も過酷な100マイルレース

ただの100マイルでは物足りない。壮大な自然の中で、自分の限界に挑戦したい──そんなトレイルランナーにおすすめしたいのが、ニュージーランドで最も過酷と言われる100マイルレース、Northburn 100です。

荒々しい自然の中を駆け抜けるこのレースは、ニュージーランドの南島にある小さな町、クロムウェルで行われます。標高差、地形、天候、すべてが一筋縄ではいかないけれど、その過酷さこそが、このレースの魅力。ゴールした後の達成感はとても大きい!完走バックルのずっしりとした重みと共に、走り切った喜びを感じることができます。

私にとって、Northburn 100は初めての100マイルであり、これまでに4回出場した、大好きなレースでもあります。そんなNorthburn 100について、ここでは紹介していきます。

→ちなみに、レースの舞台となるクロムウェルの町についてはこちらで詳しく紹介しています。大自然と人の温かさが魅力のこの場所を、ぜひチェックしてみてください☺️

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【開催概要】

  • 大会名:Northburn 100
  • 開催地:ニュージーランドクロムウェル
  • 距離:100マイル(約161km)
  • 累積標高:約10,000m
  • 開催時期:毎年3月中旬〜下旬
  • 制限時間:48時間
  • コース形式:50〜60kmに分けられたループを3周。エイドステーション・チェックポイントは10〜15kmごとにあり。スタート・ゴール地点と、山頂近くのエイドステーション(TW)にドロップバックを預けることが可能。
  • 特徴的な地形:牧草地・4WDトラック・テクニカルな下り・タソックの稜線・高地では例年、風が吹き荒れます。
  • 天候:昼は灼熱、夜は氷点下。一日に四季があるような極端な気象。
  • なお、Northburn 100は、Hardrock 100クオリファイイングレースにも認定されています。

→レースのハイライトはこちら👇


www.youtube.com

【コースの魅力と見どころ】

Northburn 100の魅力は、その過酷さ、壮大なスケールの素晴らしい景色、そしてアットホームな雰囲気にあると思います。

まず、一番のハイライトは登り地獄!各ループごとに10kmほどがっつり登るセクションあり。また、脚にくる急登や、“フェイクサミット”には、心が折れそうになります。笑

しかし、長い登りの後の、360度の絶景には本当に感動させられる。晴れた日には、澄んだ空気の中、ダンスタン湖や遠くマウント・クックを望むことも。真夜中の山頂では、満天の星空に思わず立ち止まってしまいそうになります。

Northburn100のコースは、正規のトレイルではありません。そのため、山小屋やバックパッカーもおらず、共に走る相手と言えば、放し飼いにされている羊、牛、山羊。笑 本物のバックカントリー体験をすることができます。ただただ大自然の中で、自分と向き合う時間は、トレイルランナーにとっての醍醐味☺️

そして、Northburn100のもう一つの大きな魅力は、アットホームな大会運営にあります。高山のシビアなコンディションにも関わらず、地元ボランティアは本当に温かくサポートしてくれます。

また、ランナー同士の一体感も◎

【推奨装備リスト(完走を目指すならマスト!)】

レース必需品はもちろんですが、装備しておくと役に立つギアをメモしておきます📝

  • トレッキングポール:とにかく、ひたすら登り続けるので。急勾配の登り下りでの負担軽減に◎
  • 高性能ヘッドライト:Northburn100のコースは割と道をロストしやすいです。反射板のついたポールやテープなど、マークはありますが、強風で飛ばされていたり、霧が濃くて見えなかったり…。なので、夜間の頼もしい装備としておすすめします。
  • レイヤーウェア:暑さ&極寒、どちらにも対応できる装備が必要。特に日が沈んだ後は、一気に気温が下がる上、風が吹く山の稜線を走らなければいけません。念のため、ドロップバックに予備のウェアを入れておくとよいです。
  • 十分な補給食:エイド間が長く、登りでは数時間何も補給できない可能性もあります。また、ほとんどのエイドでは水とスポーツドリンク(Tailwind)、それにナッツバー、チップス、グミのみです。笑 そのため、補給食の計画は事前にしっかり立て、準備しておくことをおすすめします!
  • GPSウォッチや紙地図:大会オーガナイザーから事前に、トレーシングアプリをスマホにダウンロードしておくようにと言われます。しかし、実際にはアプリがうまく機能しなかったり。笑 GPSウォッチでチェックするか、アナログですが、一番は紙媒体の地図を持っておくのが安心です。

【最後にひとこと】

Northburn 100には、“平坦”な場所はほとんどなく、読めない天気に対応する力やナビゲーション力も必要とされます。また、長時間、誰とも出会わない区間もあり、精神的なタフさも試されるでしょう。

私自身の経験から、このレースに挑むことは、自分の心と身体、そして自然との関係をまるごと見つめ直すことにもなるように感じています。

完走できるかどうかは、自分次第。しかし、ゴールしたときに味わうあの達成感は、他では得られません。

「自分の限界を本気で試してみたい!」と願うなら──Northburn 100は、その扉を開いてくれるレースだと思います。

興味を持った方は、ぜひ、ニュージーランドへ走りに来てください!

🔗 関連リンク

Northburn100のレースレポートはこちら🙂

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【Northburn 100】過酷なレースと魅力満載のクロムウェル

先日、Northburn 100というウルトラマラソンレースに出場してきました。

Northburn 100という過酷で壮大なレースの舞台となるのが、ニュージーランド南島・セントラルオタゴ地方にある町、クロムウェル(Cromwell)。小さな町ですが、ただのレーススタート・ゴール地点と思ったら大間違い!ここには、レース前後にじっくり味わいたくなるような、魅力がぎゅっと詰まっているんです。大好きなNorthburn 100のレースレポートと合わせて、そんなクロムウェルの町を紹介していきたいと思います😊

アクセス:クイーンズタウンから車で約50分

クロムウェルは、観光地として有名なクイーンズタウンから車で約50分ほどの場所にあります。空港のあるクイーンズタウンからのアクセスも良く、レースの前後にのんびりと滞在するのがおすすめ。

道中には雄大な山々やワイナリーが広がり、景色を眺めながら、ドライブするのも楽しいです。

また、ワナカまでは車で約40分マウント・クック(Aoraki / Mt Cook)までは約2時間半の距離。どこへ行くにも程よい距離感で、旅の拠点としてもとても便利です。

Photo: Cromwell & Bannockburn | Central Otago

ニュージーランドで最も古い山々に囲まれた町

クロムウェル周辺にそびえる山々は、約2〜3億年前の地層からなる、ニュージーランドで最も古い部類に属します。Northburn 100の舞台となるノースバーン丘陵(Northburn Hills)や、バノックバーン(Bannockburn)周辺の地質は、古代の海底が隆起してできたもの。

こうした古い山々は、氷河や風雨によって長い時間をかけて削られ、独特な地形と風景をつくり出しています。

この地形こそが、Northburn 100の過酷さの源。この険しく乾いた山岳地帯は、ランナーにとって試練の連続ですが、同時に数百万年にわたる地球の物語を走るという、壮大な体験でもあります。

ゴールドラッシュの記憶が息づく町

クロムウェルは、19世紀のゴールドラッシュ時代に栄えた歴史ある町です。今でも「クロムウェル・ヘリテージ・プリシンクト(Cromwell Heritage Precinct)」というエリアに、当時の建物が保存・再現されていて、まるでタイムスリップしたかのような気分になれます。

石造りのカフェやギャラリーもあって、レース後にふらっと歩くのにぴったり。

Photo: Cromwell Heritage Precinct

自然の美しさに癒される場所

クロムウェルは、ダンスタン湖(Lake Dunstan)カワラウ川(Kawarau River)など、清らかな水辺に囲まれています。朝焼けや夕暮れ時には、湖面が静かに色づいて、本当に美しい。

レースの前に一息つきたいときや、完走後に心を落ち着けたいとき、私はいつも、そんな美しい風景を眺めに行きます。

ワインとフルーツの宝庫

そして、クロムウェルと言えばやはりワインとフルーツ

セントラル・オタゴ地方は、世界的にも有名なピノ・ノワールの産地。周辺には素敵なワイナリーが点在していて、試飲ツアーも楽しめます。

フルーツも豊富で、特にチェリーやアプリコット、リンゴは絶品。夏には道路沿いにフルーツスタンドが並び、つい寄り道したくなります。

ちなみに、Northburn100のPrize Givingも、毎年ボトルワインです。

Photo: Cromwell & Bannockburn | Central Otago

レースの後も楽しめる、穏やかな時間

レースの翌日、脚が元気なら、クロムウェルマウンテンバイクコースワイナリーツアーでのんびり過ごすのも◎ 私も数年前、レースの翌日にマウンテンバイクをレンタルして、隣の街まで50kmほどのリカバリーサクリングを楽しみました。

また、トレイルランナーにとっては、トレーニングにもってこいの丘陵地帯や、歴史的な鉱山跡地(Bannockburn Sluicings)を歩くのも面白い体験になります。レース中はゆっくり景色を眺めたりすることは難しいかもしれませんが、レース前の調整やレース後のリカバリーで丘陵地帯を走るのもおすすめです。

Northburn 100は、ただ走るだけのレースじゃない

このクロムウェルという町が、このレースの舞台としてどれほどふさわしいかは、実際に訪れてみると肌で感じられるはず。

過酷なコースに挑む前後に、ぜひこの町の魅力にもふれてみてください☺️

 

ちなみに、Northburn100のレースの詳細はこちら👇

konokaazumi.hatenablog.com

 

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ブログをひさしぶりに再開します!🌸

気がつけば、最後の投稿からもう3年以上が経っていました💦

 

このブログは、ニュージーランドへの移住をきっかけに始めて、こちらでの日々の暮らしや、大自然の中でのランニング、そしてウルトラマラソンの挑戦について綴ってきました。しばらく更新が途絶えてしまっていましたが、また少しずつ書いていこうと思います🌸

 

この3年ちょっとの間に、私の生活にもいろいろな変化がありました。

 

コロナも少し落ち着いた頃、ニュージーランドの大学で学び直すことを決意し、同時にオークランドから南島のネルソンへ。その後、無事ニュージーランドの教員免許&永住権を取得することができました。

 

ニュージーランドへ移住して6年目。こうしたニュージーランドでの学びや、現在勤務するECEセンター(プレスクールルーム)での経験を、これから少しずつまとめていけたらよいなと思っています。

 

もちろん、ウルトラマラソンへの挑戦も続いています!

 

スポーツが日常生活の一部として自然に根付いるニュージーランド。とりわけトレイルランニングトライアスロンといったエンデュランススポーツは、年齢やレベルを問わず多くの人々に親しまれていると感じています。

 

これから、壮大な自然に囲まれながら走る日々のトレーニングや、ここ数年で出場したレースのことなどについても書き記していくつもりです。

 

このブログを通して、この地だからこそ得られる学びや体験を、「ニュージーランドのトレイルを走ってみたい!」「現地のウルトラマラソンレースに出てみたい!」と思う日本のランナーのみなさんとシェアすることができたらとてもうれしいです。

 

ランナーにとって、ここはまさにトレーニングにぴったりの場所。そんな魅力を、私なりの視点で伝えていきたいと思います。

 

のんびりペースでの再開になりますが、どうぞよろしくお願いします😊

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