【Northburn 100 レースレポート(2025)】限界へ再び──4度目の挑戦で見えた景色〜その2〜
Northburn100 Loop 2|やっと登り切ったー!…と思っても、まだ終わらない壁
長い登りの始まり。終わりが見えないって、こういうこと
約60kmで累積4000mほど登るLoop2は、いきなり10km以上にわたる長い登りからスタートします。傾斜はそこまで急ではないけれど、なだらかな下りを挟んで続く“終わりの見えない登り”は、じわじわと心と脚に効いてくるセクションです。

例年は直射日光と暑さとの闘いになるのですが、今年は曇り空で風も穏やか。汗の量も少なくて、この点はとてもラッキーでした。それでも油断は禁物です。エネルギーが切れるとペースがガクッと落ちるので、ジェル、ドリンク、塩分の補給を“少しずつ、こまめに”が大事。この登りでも、それを改めて実感しました。
もう一つ助けられたのが、同じペースで登る数人のランナーの存在。ほとんど会話はなかったけれど、一定の距離感で黙々と進む姿勢が、自分のリズムを保つ大きな助けになりました。

Leaning Rockへ。静かな時間の中で交わす「Good job!」
長い登りの末、ようやくピークにある"Leaning Rock"エイドステーションに到着。ナンバーチェックを済ませて数キロを引き返すと、すれ違うランナーたちと「Good job!」「Looking strong!」と声をかけ合います。孤独な時間の多いレースの中で、こうした小さな交流は本当に心を温めてくれる瞬間です。
そして、“ウォーターレース”セクションへ進む分岐に差し掛かると、毎年同じ場所で応援してくれているマーシャルがハイタッチで出迎えてくれました。こういうサポートの積み重ねが、Northburnの“アットホームな空気”を作っているんだなーと実感します。


ウォーターレースへ。ぬかるみと急坂の“ほぼ歩き区間”
100マイルの選手だけが進む“ウォーターレース”セクション。ここは小川沿いの急な下りや、泥だらけの登りが交互に現れる、かなりテクニカルなパート。正直、ほとんど歩きでした。
雨もポツポツと降り始め、「この先、どうか本降りになりませんように…!」と空を見上げながら、慎重に一歩ずつ。道幅も狭く、ここは体力よりも、集中力と冷静さが問われる場所だと思います。
この区間を終えると、100kmの選手のコースに合流し、TWエイドステーションへ。ここはLoop中で唯一ドロップバッグが使えるエイドステーションです。私は何も預けていなかったので、代わりに温かいスープをいただき、しっかり体を温めて再スタートしました。
Mt Hornの登りへ。気が緩んだ頃にくる第2の山場
「最高地点も越えたし、ウォーターレースも終わったし…」そんな気の緩みが出始めたタイミングで、再び登りが始まります。目指すはMt Hornの山頂。
この辺りで日も落ち、風も強くなってきて、体の疲れもじわじわと出てきました。それでも、「この登りがある」と事前に分かっているのといないのとでは、気の持ちようが違う。今回は案外落ち着いて臨むことができました。先が見えているということは、それだけで力になるのだなー。
ここでも、毎年同じ場所で応援してくれているマーシャルに声をかけられ、気持ちを後押ししてもらえました☺️

闇の中を、静かに。心を落ち着かせるラスト10数キロ
山頂を越えて次のチェックポイントに到着すると、冷たい雨と風の中でもマーシャルたちが笑顔で迎えてくれました。そこから7kmほど下り、次のポイントへ。
この頃には暗くなり、ヘッドライトを装備します。ここのチェックでは、毎年言われる「坂を登ったら、必ず左に曲がってね!」というアドバイス。右に曲がるとLoop3のラスト登りに行ってしまうので注意です!
緩やかなアップダウンが続く約9kmを進むと、Loop2の最後のチェックポイントです。そこからスタート・フィニッシュポイントのテントまではたったの3km。ほぼ平坦なグラベルの道なので気持ちと共にペースも上ります。
また、暗闇の中、他のランナーとリズムを合わせながら進んだこの時間は、静かで穏やかで、少し神聖な気持ちにもなれました。闇の中で誰かが一緒に走っているだけで、安心してランニングに集中することができます。

Loop2完了。110kmを越えて、いよいよ本番へ
約9時間かけてLoop2を完了。キャンプのテントに戻ると、ボランティアの皆さんがスープやマッシュポテトを差し出してくれ、「怪我ない?寒くない?必要なものある?」と本当に細やかに気遣ってくれました。こういう心遣いが、何よりのエネルギー源です☺️
山頂の天候をマーシャルに確認し、寒さに備えてレインジャケットを羽織り...。念のため、お腹にはホッカイロも貼りました。笑 山頂はそこまで寒くありませんように…!と願いながら!
時刻は深夜になる頃。身体の疲労は確かにあるけれど、不思議と心は落ち着いていました。「110kmが終わったー!でもここからが、100マイルの本番。」そう自分に言い聞かせ、最終ループに向けて心を切り替えました。
Loop3のレポートに続きます😃
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安曇 樹香 | Official site